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競合分析ツールの選び方:EC・物販向けに「何を知りたいか」で7つを比較

競合分析ツールは、「相手の何を知りたいか」で選ぶものです。 相手のサイトがどの検索語で見つかっているかを知りたいなら検索分析のツール、相手がどんな広告を出しているかなら広告の調査ツール、相手が実際にいくつ売っているかならマーケットプレイスの実売を見るツールです。1つのツールが全部を見せることはなく、「おすすめ10選」のような記事が役に立たないのはそのためです。

先に断っておきます。この記事を書いているZIK Analyticsも、ここで比べるツールの1つです。得意な仕事と、扱わない仕事を他社と同じ基準で書きます。料金は各社の料金ページを2026年10月6日に読んだもので、読めなかった数字は書きません。

3つの仕事に分けると、ツールは選べる

ECの競合分析でツールが数字にできるのは、次の3つです。

知りたいこと見るもの代表的なツール
相手はどの検索語で見つかっているか検索順位、被リンク、流入キーワードSemrush
相手はどんな広告を、どれくらいの期間出しているか配信中の広告、広告主の情報Google 広告の透明性センター、Meta広告ライブラリ、AdSpy Tool
相手は実際にいくつ売っているか販売数、売上、売れた商品eBay Competitor Research Tool、Shopify Sales Tracker、セラースプリート

価格、品揃え、レビュー、送料と決済の条件は、相手の店を自分で開けば分かります。ツールが要るのは、自分の目では数えられないものを数えるときです。

検索の分析:Semrush

何がわかるか。 相手のサイトがどのキーワードで検索上位に出ているか、どこからリンクされているか、自分のサイトと何が違うかです。Semrushは料金ページで「キーワード分析」「競合他社分析」「被リンク分析」「ランクトラッキング」を機能として挙げています。

料金(2026年10月6日時点)。 「無償版」は0円で、クレジットカード不要、デモプロジェクト1件、1日10件までのレポートです。有料は年払いで、SEOプランが月額換算112.52ユーロ、Starterが158.40ユーロ(月払いは190ユーロ)、Pro+が238ユーロ(月払い286ユーロ)、Advancedが436.99ユーロ(月払い526ユーロ)と表示されました。日本語の料金ページでしたが、読み取った時点の表示通貨はユーロでした。Starterの範囲は「5件のウェブサイトを監視可能」「1日500個のキーワードを追跡可能」です。

向いている人。 自社ストアやブログで検索からの集客を取りに行く人です。モールの中で売るだけなら、検索順位の分析は出番が少なく、無償版で足りることが多いです。

広告の調査:Google 広告の透明性センター、Meta広告ライブラリ、AdSpy Tool

競合が広告を出しているかどうかは、売れているかどうかの強い手がかりです。広告費を払い続けている商品は、少なくとも広告主にとって割に合っている商品だからです。

Google 広告の透明性センターは、Googleが「Google プラットフォーム(Google 検索、ディスプレイ、Gmail、YouTube など)で広告を配信した広告主とその広告を検索できるリポジトリ」として公開しているものです。広告主またはウェブサイトの名前で検索でき、日付や対象地域で結果を絞り込め、ポリシー違反が疑われる広告の報告もできます(Google 広告ポリシー ヘルプ)。使い方はGoogle 広告の透明性センターの記事で手順にしています。

Meta広告ライブラリは、FacebookとInstagramの広告について同じ役割を持つMetaの仕組みで、Meta広告ライブラリの使い方で扱っています。

AdSpy Tool(ZIK Analytics)は、FacebookとInstagramの広告を検索するツールです。国(90か国以上)、言語(23言語)、年齢層、性別、ECチャネル(Shopify、WooCommerce、その他)、メディアの種類(動画、画像、カルーセル)、配信期間、行動喚起ボタンの種類で絞り込めます。各広告には、クリエイティブ、広告主名、作成日、広告文の一部、広告主の国と言語が表示され、Meta広告ライブラリへのリンクがつきます。使い方として教えられているのは、キーワードで検索して配信期間の長い順に並べる手順で、長く出ている広告ほど広告主が払い続けている広告だ、という読み方です。「Analyze Store」を押すと、その広告主のストアが Shopify Sales Tracker で開きます。

AdSpy Toolが扱わないもの。 TikTokの広告は対象外です。いいねやコメントなどのエンゲージメントの数値は表示されません。料金は、ZIK Analyticsの$1トライアル(7日間)に全機能が含まれる形で、その後のプラン料金は料金ページで確認してください。

向いている人。 無料の2つで足りるのは、特定の競合1社の広告を見たいときです。AdSpy Toolが要るのは、「このジャンルで長く広告を出している店はどこか」を、広告主を知らない状態から探すときです。

マーケットプレイスの実売:eBay、Shopify、Amazon

ここが、ECの競合分析でいちばん差がつくところです。相手が「売れていそう」ではなく「いくつ売ったか」を見ます。

eBay:eBay Competitor Research Tool

ZIK AnalyticsのeBay Competitor Research Toolは、eBayのセラーIDを指定すると、そのセラーの直近7日、14日、21日、30日の販売数、売上、出品数に対して売れた割合(sell-through)、出品数、評価数を表示します。セラーの国で絞り込めるので、日本から米国のeBayに出品する場合は、同じように日本から発送しているセラーを探して比較できます。

扱わないものもはっきりしています。在庫切れや終了した出品は同じ形では追跡されないため、eBay上の表示と数字が違う場合があります。セラー単位の分析で、出品1件ごとの設定は見られません。そして対象はeBay.comやeBay.co.ukなどの海外マーケットプレイスで、日本国内向けのeBayは存在しないため、日本のeBay市場のデータはありません。 eBayでの商品の探し方はeBayリサーチの記事にまとめています。

Shopify:Shopify Sales Tracker

Shopify Sales Tracker(ZIK Analytics)は、ShopifyストアのURLを入れると、店名、国、言語と通貨、商品一覧、今日・昨日・直近7日間の推定販売数、合計販売数、推定売上、使っているアプリを表示します。

数字の性質を正確に書きます。ZIKのサポート記事には、Shopifyストアの売上は店の活動を一定のアルゴリズムで読んだ推定値であり、傾向を読むには有用だが完全ではないこと、販売の少ない店では活動を売上と誤って読む場合があること、データは日次で更新されるが約20%の差が出る可能性があること、そして追加した時点から集計が始まり、過去の販売は表示されないことが明記されています。競合のShopifyストアを見るときは、追加してから数日置いて傾向を読む、という使い方になります。

Amazon:セラースプリート

Amazon.co.jpで売る人の競合分析は、ZIKの範囲外です。セラースプリートの料金ページ(2026年10月6日時点)では、0円のプラン(1アカウント、エクスポートなし、監視機能なし)と、スタンダード会員が月額13,998円、年払いで139,998円、上位のアドバンス会員が年払い269,831円、VIP会員が年払い339,998円と案内されています。有料プランには1日50回までのエクスポート、商品とキーワードの監視が含まれます。Amazonでの仕入れ型の売り方はせどりツールの記事でも扱っています。

比較表:料金と得意分野(2026年10月6日時点)

ツール何がわかるか料金(読み取り日の表示)向いている人
Google 広告の透明性センターGoogle 検索・YouTubeなどに出た広告を広告主名で検索公開リポジトリ特定の競合の広告を確かめたい人
Semrush競合サイトの検索順位、流入キーワード、被リンク無償版0円(1日10件)、Starter 月額158.40ユーロ(年払い)自社サイトで検索集客をする人
AdSpy Tool(ZIK)FacebookとInstagramの広告を国・期間・チャネルで検索$1トライアル(7日間)に含まれるジャンルから長く出ている広告を探す人
eBay Competitor Research Tool(ZIK)eBay海外マーケットプレイスのセラーの販売数、売上、sell-through$1トライアル(7日間)に含まれるeBay輸出で競合セラーを見る人
Shopify Sales Tracker(ZIK)Shopifyストアの推定販売数、推定売上、人気商品$1トライアル(7日間)に含まれる自社ストアの競合を追う人
セラースプリートAmazonの商品分析、キーワード、競合0円プラン、スタンダード月額13,998円Amazon.co.jpで売る人

Meta広告ライブラリは表に入れていません。この記事を書いた日にMetaの説明ページを読めなかったため、仕様を数字で書けないからです。

無料で見られる範囲と、有料にする理由

無料で見られるものは思ったより多いです。Googleの透明性センターは広告主名で広告を検索でき、Semrushは1日10件のレポート、セラースプリートは0円プランがあります。相手の店の価格と品揃えとレビューは、店を開けば見られます。

有料ツールにする理由は3つに絞られます。

  1. 相手を知らない状態から探す。 「この商品を売っている店はどこか」「このジャンルで長く広告を出している店はどこか」は、広告主名で検索する無料の仕組みでは出てきません。
  2. 販売数を数える。 売れていそう、ではなく、何個売れたかを見るには、マーケットプレイスの実売を集計したツールが要ります。
  3. 続けて見る。 1回見るなら無料で足りますが、競合の動きを週ごとに追うなら、監視や追跡の機能が要ります。

逆に言えば、この3つが要らないなら有料ツールは要りません。

競合調査は違法か:線引きを法律で確認する

「競合調査は違法ですか」は、この検索でよく並ぶ質問です。答えは、公開されている情報を見て分析することは違法ではない、です。

線を越えるのは2つの場合です。1つは、不正競争防止法が保護する営業秘密を不正に取得することです。経済産業省は、営業秘密を「有用性」「秘密管理性」「非公知性」の3つの要件を満たす情報と説明し、企業の秘密情報が不正に持ち出された場合には不正競争防止法で民事上・刑事上の措置をとれる、としています。相手の店に表示されている価格や、マーケットプレイスが公開している販売実績は「非公知性」の要件を満たさないので、営業秘密ではありません。

もう1つは、各サービスの利用規約に反する方法で情報を取ることです。何が許されるかはサービスごとに違うので、ツールを選ぶときは、そのツールがどこから何を取っているかを確認してください。この記事で挙げたツールは、いずれも公開されている情報を集計して表示するものです。

結論:知りたいことから逆算する

  1. 相手の店を自分で見る。 価格、品揃え、送料、決済、レビューはツールなしで分かります。
  2. 広告を見る。 Google 広告の透明性センターとMeta広告ライブラリで、特定の競合の広告の有無と期間を確認します。知らない店から探すなら AdSpy Tool。
  3. 実売を見る。 eBay輸出なら eBay Competitor Research Tool、Shopifyストアなら Shopify Sales Tracker、Amazon.co.jpならセラースプリート。
  4. 検索集客をするなら Semrushの無償版から。

ZIK Analyticsが向いているのは、eBayの海外マーケットプレイスとShopifyストアとMeta広告で競合を見る人です。Amazon.co.jp、国内モール、検索順位、TikTok広告は、他のツールのほうが向いています。自分の売る場所に合わせて、合うものを選んでください。

よくある質問

無料の競合サイト分析ツールはありますか。

あります。広告なら、Google 広告の透明性センターは広告主名やウェブサイト名で、Google 検索やYouTubeなどに配信された広告を検索でき、日付や地域で絞り込めます(Google 広告ポリシー ヘルプ)。検索の分析なら、Semrushには「無償版」があり、クレジットカード不要で、デモプロジェクト1件と1日10件までのレポートが使えます(2026年10月6日の料金ページ)。Amazonの商品分析なら、セラースプリートに0円のプランがあり、1アカウントでエクスポートと監視機能なしの条件です(同日の料金ページ)。有料ツールの多くは、無料の範囲で試してから判断する形になっています。

競合分析の8つのやり方は?

決まった8つがあるわけではありませんが、ECの競合を見るときに実際に使う観点は次の8つに整理できます。1つ目は品揃え(何を何種類売っているか)、2つ目は価格(同じ商品をいくらで売っているか)、3つ目は販売実績(実際にいくつ売れているか)、4つ目は検索での見つかり方(どの検索語で上位に出るか)、5つ目は広告(どの媒体にどんな広告をどれくらいの期間出しているか)、6つ目はレビュー(買い手が何を褒め、何に不満を持っているか)、7つ目は配送と支払いの条件(送料、到着日数、決済方法)、8つ目は店の数(同じ商品を売っている店がいくつあるか)。ツールは3つ目、4つ目、5つ目、8つ目を数字にするためのもので、残りは相手の店を自分で見れば分かります。

競合調査は違法ですか。

公開されている情報を見て集めて分析することは違法ではなく、競合調査の通常の形です。相手の店のページ、価格、レビュー、公開されている広告、マーケットプレイスに表示される販売実績は、誰でも見られる情報です。線を越えるのは2つの場合です。1つは、不正競争防止法が保護する営業秘密を不正に取得する行為です。経済産業省は、営業秘密を「有用性」「秘密管理性」「非公知性」の3つの要件を満たす情報と説明し、不正に持ち出された場合には民事上・刑事上の措置をとれるとしています。もう1つは、各サービスの利用規約に反する方法で情報を取ることです。公開情報を、サービスが認めた方法で見る限り、問題は生じません。

競合他社を調べる方法は?

順番があります。まず相手の店を自分の目で見ます。品揃え、価格、送料、決済方法、レビューはツールなしで分かります。次に、相手が買い手をどう集めているかを見ます。Google 広告の透明性センターとMeta広告ライブラリで広告の有無と期間を確認し、Semrushのようなツールで検索での見つかり方を見ます。最後に、相手が実際にいくつ売っているかを見ます。eBayならセラーの販売数と売上をeBay Competitor Research Toolで、Shopifyストアなら推定販売数をShopify Sales Trackerで、Amazonならセラースプリートのような分析ツールで確認します。ツールは3番目の段階で初めて必要になります。

ZIK Analyticsはどんな競合分析ができますか。

3つです。eBay Competitor Research Toolは、eBayの海外マーケットプレイスのセラーを指定すると、直近7日、14日、21日、30日の販売数、売上、出品数に対して売れた割合(sell-through)、出品数、評価数を表示します。対象はeBay.comやeBay.co.ukなどの海外マーケットプレイスで、日本国内向けのeBayは存在しないため、日本のeBay市場のデータはありません。AdSpy Toolは、FacebookとInstagramの広告を国、言語、年齢層、性別、ECチャネル、メディアの種類、配信期間で絞り込んで検索します。Shopify Sales Trackerは、ShopifyストアのURLを入れると推定の販売数と売上、人気商品を表示します。推定値であること、追加した時点から集計が始まることは、ZIKのサポート記事に明記されています。検索順位の分析、国内モールの実売、TikTokの広告は扱いません。

セラースプリートとZIKはどう違いますか。

見ているマーケットプレイスが違います。セラースプリートはAmazonの商品分析のツールで、料金ページでは0円のプランと、月額13,998円のスタンダード会員(年払いは139,998円)などが案内されています(2026年10月6日時点)。ZIK AnalyticsはeBayの海外マーケットプレイス、Shopifyストア、FacebookとInstagramの広告が対象で、Amazonのセラー分析は扱いません。Amazon.co.jpで売るならセラースプリート、eBay輸出やShopifyならZIK、というように、売る場所で決まります。