ガイド

BASEの手数料:スタンダードとグロースの分かれ目と、振込までの実費

BASEのスタンダードプランで1件売れたときにかかる手数料は、6.6%+40円です。 決済手数料3.6%+40円と、サービス利用料3%の合計です。よく紹介されている「3.6%」は、2つある料率のうち片方だけの数字です。

そしてもう1段あります。BASEの売上は自動では振り込まれません。管理画面から振込申請をして、そのたびに振込手数料250円と、申請額が2万円未満なら事務手数料500円が引かれます。料率を比べた記事はたくさんありますが、ここまで計算に入れているものは少なく、手取りを一番削るのはたいていこの段です。

この記事は、2026年10月10日に確認したBASEの公式料金ページとヘルプの数字だけを使って、買い手がカードを切ってから自分の銀行口座にお金が着くまでの全部を並べます。そのうえで、料率表には書けない2つの計算をします。スタンダードとグロースの分かれ目が客単価でどう動くかと、振込申請の回数で手数料がどれだけ変わるかです。

金額はBASEが改定します。この記事の数字は2026年10月10日時点のものなので、申し込む前に公式の料金ページで確認してください。

手数料は3段階ある

BASEの費用を1つの料率で考えると必ず計算が狂います。3つの段階に分けてください。

段階いつかかるか何がかかるか
1. プラン毎月月額費用。スタンダードは0円
2. 売れたとき注文ごと決済手数料とサービス利用料
3. 受け取るとき振込申請ごと振込手数料と事務手数料

多くの記事が2段目だけを扱います。1段目はプランを選ぶときに一度考えれば済みますが、3段目は毎月、申請のたびに効いてくる費用で、しかも自分の操作で金額が変わります。あとの節で計算します。

プラン料金(2026年10月10日時点)

BASEの料金ページに載っている2つのプランです。

スタンダードプラングロースプラン
初期費用0円0円
月額費用0円16,580円(年払いの1ヶ月あたり)/19,980円(月払い)
決済手数料3.6%+40円2.9%
サービス利用料3%0円
1件あたりの実質料率6.6%+40円2.9%

料金ページにあわせて書かれている条件です。

  • グロースの契約期間は1ヶ月か12ヶ月から選べます。 12ヶ月一括払いは198,960円(税込)で、1ヶ月あたり16,580円です。月払いの19,980円を12ヶ月払うと239,760円なので、年払いにすると年間で40,800円の差になります。
  • プランによって使える機能やサポートの違いはありません。 料金ページのQ&Aは「ありません。どのプランでも、BASEのすべての機能をお使いいただけます」と明記しています。グロースで下がるのは料率だけです。
  • プランはいつでも切り替えられます。 ただしグロースへの変更は即時反映で、スタンダードへ戻すのはグロースの契約期間が終わってからです。12ヶ月契約を選ぶとその期間は戻せません。

機能が同じということは、プラン選びが計算だけの問題になるという意味です。月額16,580円と、手数料が下がる分の金額を比べるだけです。

売れたときの手数料:決済方法で料率が変わる

スタンダードの6.6%+40円は、クレジットカードで支払われた場合の料率です。決済方法によって変わります。

スタンダードの数字は、決済手数料とサービス利用料を足した実質の料率です。クレジットカードなら3.6%+40円にサービス利用料3%を足して6.6%+40円、PayPayなら4.6%+40円に3%を足して7.6%+40円、PAY IDアプリ経由なら3.6%+40円にサービス利用料5.9%を足して9.5%+40円になります。

決済方法スタンダードグロース
カード、コンビニ、キャリア決済など6.6%+40円2.9%
PayPay、Amazon Pay、PayPal7.6%+40円3.9%
PAY IDアプリ経由9.5%+40円9.5%+40円

1行目は、クレジットカード、コンビニ決済・Pay-easy、キャリア決済、銀行振込、あと払いです。PayPay、Amazon Pay、PayPalの行が1%高いのは、料金ページの注記にある「システム手数料相当額1%」が決済手数料に加算されるためです。

PAY IDアプリの行には注意してください。これはBASEの買い物アプリ経由で入った注文で、料金ページの注記では1注文あたりサービス利用料が5.9%になります。グロースプランでもこの注文だけは9.5%+40円で、グロースの2.9%は適用されません。アプリ経由の注文が多い店では、グロースに移っても下がらない売上があることになります。

BASEは決済方法について「面倒な申し込みや手続き、審査が不要」としていて、あと払い、クレジットカード、コンビニ決済・Pay-easy、キャリア決済、銀行振込、PayPay、Amazon Pay、PayPalが使えます。審査がない代わりに、どの方法で払われるかは買い手が決めるので、料率は自分で選べません。PayPayの利用が多い客層なら、実際の平均料率は6.6%ではなく7%前後になります。

客単価が低いほど40円が重い

1件40円は固定額なので、商品が安いほど率として重くなります。

客単価(円)手数料の合計(円)売上に対する割合
1,00010610.6%
3,0002387.9%
5,0003707.4%
10,0007007.0%

内訳は、1,000円なら決済手数料76円とサービス利用料30円、3,000円なら148円と90円、5,000円なら220円と150円、10,000円なら400円と300円です。

1,000円の商品では、40円だけで4%です。合計は10.6%になり、公表されている3.6%の3倍近くになります。安い商品を数多く売る店では、この表の右端が利益計算の出発点です。原価と送料を引いたあとに何が残るかは、粗利の計算ツールで数字を入れて確かめられます。

売上金を受け取るときの手数料

ここが、料率の比較記事からいちばん抜け落ちる段です。

BASEの売上は、売れた時点ではBASEのなかの売上金で、銀行口座には入っていません。受け取るには管理画面から振込申請をします。BASEのヘルプは、申請ごとにかかる費用をこう定めています。

項目金額
振込手数料一律250円(1回につき)
事務手数料(振込申請額が2万円未満)500円
事務手数料(振込申請額が2万円以上)0円

実際に振り込まれる金額は、ヘルプの式のとおり「振込申請額-振込手数料-事務手数料」です。

1円の差で501円変わる

事務手数料は2万円を境に0円になります。境目をまたぐと、申請額が増えたのに手取りも増えるという動きをします。

振込申請額(円)振込手数料(円)事務手数料(円)実際の振込金額(円)
19,99925050019,249
20,000250019,750

1円多く申請すると、501円多く手元に残ります。 売上金が2万円に近いときは、2万円を超えるまで待ってから申請してください。

急ぐと別料金

通常の入金は、料金ページの記載どおり申請から10営業日です。短縮する手段が2つあり、どちらもヘルプに料率が書かれています。

方法手数料最短の入金
通常なし申請から10営業日
お急ぎ振込振込申請金額の1.5%最短翌営業日
最速振込振込申請金額の3%最短で当日(土・日・祝日をふくむ)

どちらも振込手数料250円と事務手数料とは別にかかります。10万円を最速振込で受け取ると、3,000円に250円を足して3,250円です。

条件もあります。初回の振込申請や、一度も使ったことのない口座への申請では使えません。最速振込で当日に入るのは、振込先が全銀ネットワークの24時間対応システムに参加している金融機関の場合です。お急ぎ振込は利用状況の審査があり、BASEのヘルプは無形商品や換金性の高い商品を扱っている場合は使えない可能性が高いと書いています。仕入れの支払いが先に来る商売で、最速振込を資金繰りの前提にするのは危険です。

振込の回数で手数料は変わる

ここまでの数字を1つの月にまとめます。月商50,000円(5,000円の商品が10件)、スタンダードプラン、すべてクレジットカード払いとします。

売れたときの手数料は、1件370円の10件で3,700円です。売上金は50,000円から3,700円を引いた46,300円になります。ここから先が、申請の回数で変わります。

月1回なら46,300円をまとめて1回申請し、週1回なら1回あたり11,575円を4回申請することになります。

振込申請振込時の手数料(円)手数料の合計(円)割合
月1回2503,9507.9%
週1回3,0006,70013.4%

売った商品も料率も同じで、違うのは申請の回数だけです。 それで手数料が7.9%と13.4%に分かれ、手元に残る金額は2,750円違います。週1回の申請では、4回すべてが2万円未満なので毎回500円の事務手数料がかかるからです。

月商が小さいうちは、振込申請をまとめるだけで実質の手数料率が下がります。資金繰りが許すかぎり、2万円を超えてからまとめて申請してください。

スタンダードとグロース、どちらが安いか

グロースプランは月額16,580円を払って、1件あたりの料率を6.6%+40円から2.9%に下げるプランです。分かれ目は、1件あたりの差額で月額を割ると出ます。

1件あたりのグロースの手数料は、客単価1,000円で29円、3,000円で87円、5,000円で145円、10,000円で290円です。スタンダードの金額は前の表の「手数料の合計」で、その差が下の表の差額です。

客単価(円)1件の差額(円)分かれ目の件数分かれ目の月商
1,00077約216件約22万円
3,000151約110件約33万円
5,000225約74件約37万円
10,000410約41件約41万円

客単価5,000円の行で確かめます。1件の差額225円で月額16,580円を割ると約74件、売上にすると約37万円です。月商が37万円を超えるなら、グロースのほうが手元に残ります。

この表のいちばん大事な点は、分かれ目が客単価によって逆向きに動くことです。 客単価1,000円の店は月商22万円で乗り換えどきが来るのに、客単価10,000円の店は41万円まで待ったほうが得です。直感とは逆ですが、理由は単純で、1件40円の固定額が安い商品ほど重いためです。安いものを数多く売る店は、売上が小さいうちからグロースを検討する理由があります。

月払いの19,980円で計算する場合は、分かれ目が上がります。客単価5,000円なら約89件、月商およそ45万円です。12ヶ月契約は途中でスタンダードに戻せないので、売上が安定してから選んでください。

なお、グロースに移してもPAY IDアプリ経由の注文は9.5%+40円のままです。アプリ経由の比率が高い店では、表の差額がそのまま効くわけではないので、管理画面で決済方法ごとの内訳を見てから決めてください。

買い手が払う手数料

店の手数料とは別に、買い手が払う手数料があります。BASEの購入者向けヘルプの金額です。

決済方法買い手の手数料
クレジットカード、Amazon Pay、PayPal、PayPayなし
PAY IDあと払い(口座振替)なし
PAY IDあと払い(コンビニ支払い)350円(税込)
コンビニ(Pay-easy)360円(税込)
銀行振込360円(税込)+金融機関での振込手数料
キャリア決済300円(税込)

これは店の費用ではありませんが、売上には効きます。1,000円の商品をコンビニ決済で買うと、買い手の支払いは1,360円で、36%増しです。客単価が低い店では、この数百円が買い物をやめる理由になります。店の手数料だけでなく、買い手から見た総額も確認してください。

他のサービスと比べる前に

BASEの手数料だけを見て高いか安いかは決まりません。比較するなら同じ日に各社の料金ページを読んで、同じ客単価と件数で計算する必要があります。ネットショップ5社とモール型の料金を並べた比較はネットショップのおすすめ比較にまとめてあり、月額型と手数料型の分かれ目もそちらで扱っています。月額固定型の代表としてShopifyの料金と手数料、モール型の手数料の例としてヤフオクの手数料も同じ形で整理しています。

比較のときに見落としやすい点が2つあります。1つは、BASEは買い手を連れてきません。モールの手数料には集客の費用が含まれているので、料率だけを並べると自分の広告費をゼロ円と見積もることになります。もう1つは、この記事の3段目です。振込手数料まで含めた実質の料率で比べてください。 月商5万円の店なら、料率の差より振込申請のしかたのほうが金額が大きいこともあります。

店を開くまでの手続きや開業届の扱いはネットショップの開業で扱っています。

まとめ

BASEの手数料は3段階です。プランの月額、売れたときの料率、売上金を受け取るときの振込手数料です。

スタンダードプランで1件売れたときは6.6%+40円で、PayPayなら7.6%+40円、PAY IDアプリ経由なら9.5%+40円です。客単価1,000円では合計が10.6%になります。受け取るときは申請ごとに250円、2万円未満なら500円が加わります。

決めることは2つです。振込申請は2万円を超えてからまとめること。そして月商が分かれ目を超えたらグロースに移ることで、その分かれ目は客単価1,000円なら約22万円、10,000円なら約41万円です。

数字は改定されます。この記事は2026年10月10日時点の読み取りなので、申し込む前に公式の料金ページとヘルプで金額と日付を自分の目で確かめてください。

よくある質問

BASEの手数料は何パーセントですか。

スタンダードプランでは、決済手数料3.6%+40円とサービス利用料3%の合計で、6.6%+40円です。グロースプランでは決済手数料2.9%のみで、サービス利用料はかかりません。ただしPayPay、Amazon Pay、PayPalで支払われた注文は決済手数料にシステム手数料相当額1%が加算され、スタンダードで4.6%+40円、グロースで3.9%になります。PAY IDアプリからの注文はサービス利用料が5.9%となり、合計9.5%+40円です。いずれも2026年10月10日時点のBASE公式料金ページの数字です。

BASEの振込手数料はいくらですか。

BASEのヘルプによると、振込手数料は一律250円です。これに加えて事務手数料がかかり、振込申請額が2万円未満の場合は500円、2万円以上の場合は0円です。実際に振り込まれる金額は、振込申請額から振込手数料と事務手数料を引いた金額になります。急いで受け取る場合は別料金で、「お急ぎ振込」が振込申請金額の1.5%、「最速振込」が3%です。どちらも振込手数料と事務手数料とは別にかかります。

BASEの売上はいつ振り込まれますか。

BASEの公式料金ページには「売上は、申請から10営業日で入金」と書かれています。自動では振り込まれないので、売上金を受け取るには管理画面から振込申請をする必要があります。短縮する手段は2つあり、「お急ぎ振込」は振込申請金額の1.5%で最短翌営業日、「最速振込」は3%で最短当日(土・日・祝日をふくむ)です。ただし最速振込は、振込先の金融機関が全銀ネットワークの24時間対応システムに参加している場合に最短当日となります。どちらも初回の振込申請や、一度も使ったことのない口座への申請では利用できません。

BASEのグロースプランは月商いくらから得ですか。

客単価で変わります。グロースプランは月額16,580円(年払いの1ヶ月あたり。月払いは19,980円)で、決済手数料が2.9%、サービス利用料が0円です。スタンダードとの1件あたりの差額で月額を割ると分かれ目が出ます。客単価1,000円なら約216件で月商およそ22万円、3,000円なら約110件でおよそ33万円、5,000円なら約74件でおよそ37万円、10,000円なら約41件でおよそ41万円です。1件40円の固定額が客単価の低い店ほど重くなるため、客単価が低い店のほうが早く分かれ目に達します。

ベイスとメルカリはどちらがいいですか。

買い手を誰が連れてくるかが違うので、売上の立て方で決まります。BASEは自分の店を建てるサービスで、集客は自分でする代わりに、店のデザインや価格、顧客への連絡を自分で決められます。メルカリは買い手が集まっている場所に出品する形で、集客はプラットフォームが担います。手数料の構造も違い、BASEは売れたときの料率に加えて売上金を受け取るときの振込手数料がかかります。どちらが安いかは、自分で集客できるかどうかを含めて計算してください。この記事はBASE側の数字だけを扱っています。

BASEで買い物をするとき、買い手に手数料はかかりますか。

決済方法によって変わります。BASEの購入者向けヘルプによると、クレジットカード決済、Amazon Pay、PayPal、PayPay、PAY IDあと払いの口座振替は手数料なしです。コンビニ(Pay-easy)決済はコンビニ支払手数料360円(税込)、銀行振込決済は銀行振込支払手数料360円(税込)に加えて金融機関での振込手数料、キャリア決済はキャリア支払手数料300円(税込)、PAY IDあと払いのコンビニ支払いは350円(税込)です。これらは買い手が負担する手数料で、店側の決済手数料とは別のものです。客単価が低い店では、この数百円が買い物をやめる理由になることがあります。

BASEのプランによって使える機能は変わりますか。

変わりません。BASEの公式料金ページのQ&Aは「プランによって使える機能やサポートに、違いはありますか?」という質問に対して「ありません。どのプランでも、BASEのすべての機能をお使いいただけます」と答えています。グロースプランで増えるのは機能ではなく、決済手数料が2.9%に下がり、サービス利用料が0円になることです。つまりプラン選びは機能の比較ではなく、月額16,580円と手数料の差額のどちらが大きいかという計算だけで決まります。