ガイド

eBayセラーハブの使い方:9つのページと日本で使えない項目

最初の1品が売れたあと、eBayの管理画面は様子が変わります。9つのページが英語のタブで並び、それぞれの中にさらに項目が入っています。これがセラーハブです。

この記事では、その9つのページが何のためにあるのか、どれを毎日見て、どれを月に一度見ればよいのかを整理します。画面名はすべてeBay Japanが公開している日本語名に合わせました。訳語を当てているのではなく、公式の資料に載っている呼び方です。

なお、手数料の料率がいくらかという話はeBayの手数料の記事が、何を売るか調べる方法はeBayリサーチのやり方が扱います。ここでは画面の話だけをします。

セラーハブは9つのページでできている

eBay Japanの資料によれば、セラーハブは9つのページで構成されています。

ページ主な役割
オーバビュー売上状況や、対応が必要なタスクの確認
オーダーズ受注状況の確認、キャンセルと返品の対応
リスティングス出品状況の確認と修正
マーケティングプロモーションと広告の設定
ストアストアの管理
パフォーマンス売上、コスト、トラフィック、セラーレベルの確認
ペイメンツ売上資金の管理
リサーチTerapeakを使ったeBay市場の調査
レポート出品データと取引データの一括処理

英語の解説記事では5つか6つのタブだけを挙げているものが多いのですが、実際には9つあります。抜けやすいのはマーケティング、ストア、レポートの3つです。

手順1: セラーハブの利用を開始する

先に条件を1つ確認してください。eBay Japanの案内では、セラーハブは1品販売したあとに利用開始することができます。アカウントを作った直後の段階では切り替えられません。

まだ最初の1品が売れていないなら、この記事より先にeBay出品のやり方を読んで、出品と発送を一度通してください。セラーハブはそのあとの画面です。

1品売れている場合は、Seller Hubのページを開いて「Start using Seller Hub」をクリックすると利用開始の設定に進めます。切り替えたあとも、それまでの出品や取引がなくなるわけではありません。表示の仕方が変わるだけです。

手順2: オーバビュー(Overview)で出品枠を確認する

オーバビューは最初に開くページです。ここに置かれているモジュールのうち、日本から売る人が毎月必ず見ておいたほうがよいのは次の2つです。

Monthly limitsは、1カ月に出品できる商品点数と金額の上限です。出品しようとしたときに上限に達した旨のメッセージが出るのは、この枠を使い切ったときです。月初にリセットされ、条件を満たした場合は引上げを行うことができます。

Promotional offersには、出品手数料が無料になる枠の情報が載ります。

この2つは名前が似ていますが、数え方が違います。eBay Japanが明記しているこの違いを知らないと、月の途中で出品できなくなります。

1商品を在庫100で出品した場合数え方消費量
無料出品枠1回の出品ごとに11
月間出品上限在庫数で数える100

つまり、在庫を多く持つ商品を1つ出しただけで、月間出品上限のほうは100消費されます。無料出品枠のほうは1しか減りません。在庫をまとめて登録するやり方をとる人ほど、この差が効いてきます。

同じページにあるSelling announcementsには、eBayからの最新のアナウンスが出ます。出品ルールの改正もここに載るため、月に一度は目を通しておく場所です。

手順3: リスティングス(Listings)とオーダーズ(Orders)で日々の作業をする

この2つが毎日開くページです。

リスティングスは出品の状態で分かれています。Activeが出品中、Unsoldが出品期間の過ぎたもの、Draftsが下書き、Scheduledが予約出品、Endedが期間に関わらず停止したものです。Unsoldからはそのまま再出品もできます。

同じページのSettingsには、出品テンプレートの管理、ビジネスポリシーの管理、そしてItem Location ZIP Codeが並びます。最後のものは商品所在地の郵便番号の登録で、日本から出す場合は登録が漏れやすい項目です。

オーダーズは取引の状態で分かれます。All orders、Awaiting payment、Awaiting shipment、Paid and shipped、Archivedという並びで、支払い待ちと発送待ちが分かれているのが実務上いちばん効きます。返品リクエストはReturns、買い手とのトラブルや商品が届いていないケースはRequests and disputesで扱います。返品そのものの進め方はeBayの返品と評価の記事にまとめてあります。

ここで1つ注意があります。オーダーズの中にあるShipping labelsは、eBay Japanの資料で日本セラー利用不可と記載されています。画面には出ていても、日本から発送する人の作業対象にはなりません。

手順4: パフォーマンス(Performance)で自分の数字を読む

週に一度でよいページです。Summaryに売上、販売コスト、トラフィック、セラーレベルがまとまっています。

トラフィックのほうで見られるのは、Impression、ページビュー、クリック率、販売率です。アカウント全体と、出品ごとの両方が確認できます。出品が見られているのに売れないのか、そもそも見られていないのかが、ここで分かれます。前者なら価格や商品ページの問題で、後者ならタイトルと検索語の問題です。

Service Metricsでは、商品未着率とセラー都合の返品率を確認できます。この2つは自分の出品の見え方に関わる指標なので、数字が動いたときは原因を先に潰しておくほうが安全です。セラーレベルそのものはSeller Dashboardで確認します。

手順5: ペイメンツ(Payments)で売上金の行き先を確認する

ここが日本のセラーにとって、アメリカのセラーと最も事情が違うページです。

Summaryに現在の資金状況、直近の取引、出金の設定が並びます。All transactionsで全取引の資金状態を確認し、Payoutsで出金履歴を見ます。eBay Japanの説明では、これはPayoneerへの資金移動の履歴と現在のステータスです。出金のスケジュールはPayout settingsで設定します。日本から売る場合、売上金はこの経路で手元に向かいます。

同じページにあるTaxesは1099-Kに関するレポートで、eBay Japanの資料には米国セラーのみと記載されています。日本のセラーが開く項目ではありません。

売上から実際の手取りまでの計算は、手数料の側の話になります。eBayの手数料の記事で5種類の費用に分けて扱っています。

日本のセラーが使えない3つの項目

ここまでに出てきたものをまとめます。eBay Japanの資料で明示的に制限が書かれているのは次の3つです。

項目あるページ記載
Shipping labelsオーダーズ日本セラーは利用不可
Subscriber discountsストア日本セラーは利用不可
Taxesペイメンツ米国セラーのみ

英語の解説記事はこの3つに触れません。触れる理由がないからです。日本から読む人にとっては、ここが最初に時間を無駄にしやすい場所になります。

残りの3ページ:マーケティング、ストア、レポート

最初に挙げた9つのうち、解説から抜け落ちやすい3つです。

マーケティングには、プロモーションの設定、Markdown Manager、クーポンを送るためのBuyer groupsが入ります。広告の側はAdvertisingのDashboardで、Promoted Listingsなどをここで設定します。

ストアはストア加入者向けのページです。ストアの編集、ストアカテゴリーの編集、ストアニュースレターの作成と送信、そして加入しているプランの確認ができます。

レポートは一括処理のページです。Uploadsから一括出品と追跡番号の一括登録ができ、Downloadsから出品データと取引データをまとめて落とせます。Scheduleでレポート出力の予定を組むこともできます。出品数が増えてから効いてくるページで、最初の数か月は開かなくても困りません。

セラーハブが見せないもの:自分以外の数字

最後に、この画面の境界をはっきりさせておきます。

リサーチのページでは、Terapeakを使ってeBay市場の調査ができます。ただし残りの8ページが扱うのは、すべて自分のアカウントの数字です。自分の売上、自分のトラフィック、自分の資金です。

日本から輸出する場合、売り先は自分では観察できない海外の市場です。手元の数字だけを見ていても、売れていないのが自分の出し方のせいなのか、その商品がそもそも動いていないのかは分かりません。特定のセラーを単位にして、そのセラーが何をいくつ売っているかを見たい場合は、セラーハブの外を見る必要があります。

eBay Competitor Research Toolはその用途の道具で、セラーIDから対象のセラーを指定し、Sell through、Active Listings、Sold Items、そして売上を7日、14日、21日、30日の単位で確認できます。

ZIK AnalyticsのeBay Competitor Research Toolの画面。セラーIDで対象のセラーを指定すると、Feedback、Active Listings、直近30日のSalesとRevenueが一覧で並び、1件を選ぶとSell through、Active Listings、Sold Itemsが期間ごとに表示される。表示は英語のアプリ画面で、対象はeBayの海外マーケットプレイス

調べ方そのもの、つまり落札価格と頻度をどう読むかはeBayリサーチのやり方にまとめてあります。日本から売るという前提が何を変えるのかはeBay輸出とは何かの記事で扱っています。

まとめ

セラーハブは9つのページでできていて、利用開始には1品販売した実績が必要です。毎日開くのはリスティングスとオーダーズ、週に一度見るのがパフォーマンス、月に一度確認するのがオーバビューの出品枠とペイメンツの資金状況、という頻度で足ります。

日本から売る場合に他と違うのは3点です。Shipping labelsとSubscriber discountsとTaxesは対象外であること、売上金はPayoneerへ移動すること、そして無料出品枠と月間出品上限は数え方が違うことです。この3点だけ先に押さえておけば、あとの画面は触りながら覚えられます。

よくある質問

セラーハブはいつから使えますか。

eBay Japanの案内では、1品販売したあとに利用開始できます。アカウントを作っただけの段階では切り替えられないため、まず最初の1品を売るところまで進めてください。

セラーハブの利用は有料ですか。

セラーハブ自体の利用開始について、eBay Japanは追加の料金を案内していません。一方でストアのプランや広告のように、セラーハブの中から申し込む有料のサービスは別にあります。販売にかかる手数料そのものはセラーハブとは別の話です。

日本のセラーが使えない項目はどれですか。

eBay Japanの資料では、オーダーズのShipping labelsとストアのSubscriber discountsが日本セラー利用不可、ペイメンツのTaxesが米国セラーのみと記載されています。画面に出ていても、この3つは日本のセラーの作業対象になりません。

月間出品上限に達したときはどうなりますか。

出品しようとしたときに上限に達した旨のメッセージが表示されます。上限はオーバビューのMonthly limitsで確認でき、月初にリセットされます。条件を満たした場合は出品枠の引上げを行うことができます。

セラーハブで競合セラーの売上は見られますか。

見られません。リサーチのページではTerapeakを使ったeBay市場の調査ができますが、他の8ページが扱うのは自分のアカウントの数字です。特定のセラーを単位にして見たい場合は、セラーハブの外の道具が必要になります。